x-x-x

趣味の記録 JJ1IFV

アマチュア無線局の遠隔操作に関する申請をしました

FT8をやっている人であれば、こう思ったことは無いだろうか

「今まさにあのエンティティが出てきているのに!こんなときに限って用事があるなんて!!」

そう、ペディションの追っかけなんてしているとこんな事は日常茶飯事でしょうし、諦めるというのも一つの手ですが、 せっかくPCを使ったデジタルモード、ITの力を駆使してなんとかしてやろうではないですか。

技術的な課題

ようは無線機がつながっているPCを遠隔で操作できれば良いので、これはそんなに難しくありません。
昔から遠隔操作をするための色々なソフトが提供されています。Microsoftから提供されているRemoteDesktop、他にもVNCやTeamViewerなんてのもあります。
でも、現時点でいちばんお手頃なのはChrome リモートデスクトップではないでしょうか。

Googleが提供している遠隔操作用のアプリケーションで、遠隔地のPC、タブレットスマホなどから操作ができます。
とうぜん快適かどうかはさておいて。

インストールや設定なんかは以下の記事が参考になると思います。

pc.watch.impress.co.jp

法律的な課題

アマチュア無線局を遠隔操作するには、申請をしなければなりません。

www.tele.soumu.go.jp

色々とわからない事があったので、せっかくなので関東総合通信局に電話して聞いてみました。

1. 申請にフォーマット等はあるか?

現時点でフォーマットは無い。基本的には上記ページのインターネットの利用(有線LAN・無線LANを含みます。)により遠隔操作を行う場合の条件(1)~(6)に対してどういう対応をとるのか記載してもらえれば良い

2. 電波申請Liteでどのように申請をすればよいか?

無線機に対する変更申請。なので、送信機単位に申請をする必要がある。申請方法は後述

3. 「(6)無線設備の操作を行う場所を通信所としないこと。」これはどのような意味か?どのように記述すればよいか?

結果からいうと「無線設備の操作を行う場所を通信所としない。」と書けば良い。
説明を聞いたのだけどちょっとよくわからなかったですが、アマチュア無線局ではあまり関係なくその他の業務用の無線局の場合は通信所というのを申請するのかな?
それにかかわるものだそうです。

という事でさっそく申請書を作成してみました。

(1)電波の発射の停止が確認できるものであること。

遠隔操作用PCからは、リモートデスクトップアプリケーション Chrome Desktop を利用して送信機接続PCにインストールされているデジタルモード制御アプリケーション JTDXを操作するものである。
JTDXは、電波の発射状況を確認する機能及び送信を停止する機能があるため問題ない。
また、インターネット接続障害等によりRemoteDesktopでの送信機接続PCへの接続ができない時に備え、JTDXの設定で連続した電波の発射の最大時間の設定を行い、最大時間が経過すると電波の発射が自動的に停止するようにする。

(2)免許人以外の者が無線設備をみだりに取り扱うことのないよう措置してあること。

無線設備は、免許人自宅の施錠された部屋に設置されており問題ない

(3)電波が連続的に発射し、停波しなくなる等の障害が発生したときから3時間以内において速やかに電波の発射を停止できることが確保されているものであって、その具体的方法が確認できるものであること。

通常遠隔操作を行う場所に関しては、電車で30分程度の位置にあり3時間以内に停止する事ができる。また、あわせて(1)で説明した電波の連続発射の最大時間を設定している事により対策を行っている。

(4)免許人以外の者がインターネットの利用により無線設備を操作できないよう措置しているものであること。

Chrome Desktop及び遠隔操作用PC、送信機接続PCは、ID及びパスワードによる認証を行わなければ操作できないよう対応済み

(5)運用中は、免許人が常に無線設備を監視及び制御をしているものであり、その具体的措置が確認できるものであること。

免許人は、送信機接続PCにインストールされたデジタルモード制御アプリケーション JTDXを通して、常に無線機を監視・制御している。
インターネット回線の障害等により、送信機接続PCに接続できない状況が発生した場合においても(1)(3)で説明した、電波の連続発射最大時間の設定により安全に電波発射を停止する事ができる。

(6)無線設備の操作を行う場所を通信所としないこと。

無線設備の操作を行う場所を通信所としない

申請方法

基本的には送信機に対する変更申請です。上記で作成した書類を添付するだけ。 備考に申請内容を記載して、工事設計を追加するだけです。「電波法第3章に規定する条件に合致する」にチェックは忘れずに。

「15 工事設計書」を選択

14の備考に申請内容を書く

「追加」ボタンを押下。ちなみに電波法第3章に規定する条件に合致するにチェックいれないと差し戻される。

今回は第2送信機のIC-7300M

一番下の添付書類に先ほど作成した書類を添付

まとめ

電話して聞いたので悩まずに申請する事ができました。 4月26日に申請して5月7日に審査終了が来たので営業日でいうと4日。1月待つ事を覚悟していたので早くてびっくり。
先の法改正でだいぶん申請業務が楽になったのかな??そうだとよいのですけど。

という事で、外出先からFT8ができるようになりました。